オペ終了
不意に目が覚めた。
あれ?何で寝てたの?と思い息を吸おうとしても吸えない。
「はい、口で息してー」
先生の声で、手術台の上にいることを思い出した。
「今〇時。〇時間手術してたからね」
全身麻酔はすごい、全く覚えていない。
痛みも喉の痛みと鼻の固定感のみ。
身体がフラフラして動けない。
手術台の上で呼吸が安定するまで30分程横になっていた。
とても寝心地が悪い。麻酔のせいだろうか気分も悪い。
早く時間が過ぎないか時計をちらちら見ていた。尿カテを外すのも痛かった。
その後、全身麻酔が抜けるまで別室で横になった。
半日も手術台で固定されていたため、脹脛はつる手前の状態で肩も違和感がある、皮膚が弱いためかかとは床擦れを起こしていた。
手の甲の点滴も痛い。顔もだんだん痛くなってきた。鼻は詰め物で圧迫して止血しており口呼吸しか出来ない。辛い。
点滴がなかなか終わらない。
あれが無くなれば帰れる、楽になれると思ったが実際は状態が回復しないと帰れないのだから正常な判断は出来ていない。
出血が治らないため何回も止血剤と輸液が追加された。
腰に注射すると聞いた時、筋肉注射や髄膜の検査を思い出してあからさまに嫌がってしまった。
先生はすぐ察して「筋肉注射じゃないから大丈夫だよ」と答えてくれた。
数時間寝転びながら、どうなるかな、悔いはない、生まれつき綺麗な子はこんな痛みいらないんだなと思った。
看護師さんが「(予約いっぱいだったから)このシーズンにオペになっちゃったね」と言うので
『これは自分へのプレゼントです。(抜糸が年末の予定で)来年から新しいが遅く楽しみ』とへらっと答えた。
先生が「そう言ってもらえると僕としても良かったよ。ずっと悩んで来たもんね」と笑った。
ブログからも伝わるかと思うが、カウンセリングの時も私は淡々と相談していた。
それでも伝わっていたんだな、と思った。
その後トイレに行くと尿カテの影響でとても痛かった。膀胱炎にはなりたくないな、と思った。
水を飲むよう指示され飲もうとするが、口は開かないわ、鼻が塞がっていると飲み込めないわで大変だった。
一口の1/3ほどの水を飲みこむのすらやっとだった。
通常より回復に時間がかかり夜中までクリニックに滞在させてもらい、タクシーで帰宅することになった。
信号待ち中、カフェでクリスマスを楽しむカップルを見て別世界のように感じた。
帰宅後、感染予防の薬など渡されたものを飲んだ。
いつも10錠位さらっと飲めるのに、水を飲むのすらやっと。
10分以上かけてようやく飲めた。
おじいちゃんが1つずつ薬を飲んでいた感覚がよくわかった。
回復させるためには寝るしかない。
想像より心身ともに疲れた。